猿の惑星（原題：ＰＬＡＮＥＴ ＯＦ ＴＨＥ ＡＰＥＳ）
１９６８年に公開されて大ヒットした同名映画をベースに、リメイクではなく、リ･イマジネーションと銘打ったのがこの映画。
僕は原作になった６８年版を観ていないのですが、人間が猿の奴隷になっている物語だってぐらいは知っていました。ただ、それ以上は知りませんし、衝撃のラストシーンがどんな映像なのかは知っているのですが、あの映像の何が衝撃的なのかはさっぱり分からないのです。今作の監督はティム･バートン。ここにちょいと期待ですね。
主人公のレオが目撃した猿によって支配された世界・・・を観客が観ても特にショッキングではないのは原作があまりにも偉大なせいなのでしょう。この辺りまでに関しては、黙って観ているしかないのですね。ところでこの主人公、ティム･バートンの作品の主人公にしてはあまりにもヒーロー過ぎないでしょうか？少なくとも『スリーピー・ホロウ』における、ティム･バートンの主人公象にショックを受けた僕にとってはかなり物足りない気分でした。そしてストーリーは・・・アクション中心でなんだか薄っぺらな印象です。あのラストは、ふーん、なる程ねぇって感じ。オリジナルのラストを観た人がどんなショックを受けたかは分かりませんが、少なくともこっちのラストでショックは特に有りませんでした。
この映画を語るにあたって忘れちゃいけないのが特殊メイクの存在ですね。
あそこまで役者を猿に作り変えてしまったら、特に誰が演じていてもそんなに変わらないのでは？ってぐらい完璧な猿達が登場します。好きな役者が猿の役で出ていた場合、その役者の顔を拝める事は有りません。観る事が出来るのはその人の演技だけ。表情の変化すらまともに追えません。役者としてこれ、どうなのかなぁ。あまり浮かばれない気がするのですよ。
２００１年８月１２日鑑賞